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JMPマガジン69

DPC/PDPSコーディングの精度と収益への影響

DPCはデータの活用方法によっては医療機関の収益にも大きく影響する。本書はDPCデータを精査した検証事例から、具体的な事例に沿って収益への影響を中心に説明、またその改善策についてもまとめた。


はじめに

 DPC対象病院は平成23年4月現在で1,449医療機関となり、準備病院201医療機関を含めると1,650医療機関がDPCに取り組んでいる現状となっています。

そうした中、DPC分析やDPCと病院経営を関連づけた書籍出版やセミナーは数多く実施されています。そのどれも各医療機関にとっては1つの指針として活用されていることと思います。
特にDPCの場合、データの分析内容を他の医療機関と比べることも容易にできるため、データの活用方法によっては医療機関の収益にも大きく影響しています。

その中で、今までも正しいDPCコーディングの必要性は色々な場面で耳にする機会があったと思います。特に昨年度あたりから、正しいDPCコーディングの必要性に対する声も大きくなってきました。これは現状提出されているデータの修正が思いのほか多かったこともその要因と考えられます。

今回はDPCデータを精査した検証事例から、具体的な事例に沿って収益への影響を中心に説明していきたいと思います。またその改善策についてもまとめております。

すでに医療機関によって、様々な対応方法を実施しておられるとは思いますが、是非参考にしていただき、正しいコーディングによる分析精度の向上及び収益改善、最終的には患者サービスの向上に役立てていただきたいと思います。

平成23年12月吉日
多摩大学統合リスクマネジメント研究所
医療リスクマネジメントセンター フェロー
株式会社ニチイ学館 医療関連事業統括本部事業開発本部
事業開発部 部長
石富 充



【目 次】

 はじめに
 序 コーディングの制度に影響を及ぼす要件について
 第1章 症例検討

 第2章 対応策と改善事例