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糖尿病療養指導士模擬試験問題集【在庫切れ】【改訂予定:未定】

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◆筑後佐賀地区が問題作成を担当した2005年と2009年の福岡県佐賀県糖尿病療養指導士認定試験問題を収録。

◆2009年分は日本糖尿病療養指導士(CDE)の受験ガイドブックに準拠した。

◆解説は単なる問題解説ではなく、療養指導にどう役立てるかに重点を置いた内容となっている。

◆日本糖尿病療養指導士の受験対策問題集ではあるが、療養指導のレベルアップのための自己チェックにも活用できる書籍として作成した。


はじめに


 糖尿病療養指導士(CDE)が誕生し,この10年間に糖尿病の診療場面は様変わりした。一定の質が保証された多くの職種のCDEがチームとして糖尿病療養指導に参加するようになり,最新の情報に基づき,学習プロセスやエンパワーメントアプローチなど学習心理行動学的面にも配慮した指導に主体的に取り組んでくれるようになった。指導レベルも格段に進歩した。

 私たちも1997年に福岡県南部の筑後地区と佐賀県で地域糖尿病療養指導士制度を開始し,昨年で13回目の認定が終了した。1999年に「地域糖尿病療養指導士筑後佐賀認定試験問題集」をはじめて出版したところ,多くの方に活用していただき,望外の喜びでもあった。2000年からは福岡県のほかの3地区と統一試験とし,その問題集も出版させてもらった。福岡県と佐賀県の地域CDE認定者は焼く2,000名になった。地域にCDEの会が結成され,ウォークラリーや講演会,研修会,街頭キャンペーンなど,1年間フルに活動している。その活動が評価され,2008年には第1回糖尿病療養指導鈴木万平賞をいただくことができた。

 その間,2001年には日本CDEが誕生し10年間で14,831人が認定され,2回目の認定更新が行われようとしている。また,2002年には糖尿病認定看護師が誕生し,600時間以上をかけた研修が行われ201人が認定され,CDE指導の中核的存在となりつつある。一方,規定で日本CDEを受講することのできないコメディカルスタッフ(行政の保健師,かかりつけ医の看護師,調剤薬局の薬剤師など)も増え,日本CDEが中心になり新たに地域CDEを結成する動きが始まり,すでに20数県に及ぶ。そろそろこれらの組織の整理・統合が必要な時期になってきた。

 そのような中,強い要望もあり,筑後佐賀地区が担当して作成した2005年と2009年の福岡県佐賀県CDE認定試験問題を出版することになった。この間,糖尿病の診療レベルも向上し,当然療養指導のレベルも向上している。それが見えれば幸いである。特に,2009年分は日本CDEの受験ガイドブックに準じた内容になっている。単なる問題集ではあるが,療養指導にどう役立てるかの解説を付けた。本書が地域及び日本CDEの実力向上と地位向上に役立ち,またCDEを受験できないコメディカルの方にも幅広く役立てていただくことを期待したい。また日本糖尿病協会では糖尿病療養指導医の認定も始まった。医師も一定の研修の後に,本書で自己チェックされると有益と思われる。初期研修医の1ヵ月後の試験問題としても使用している。療養指導面の自己チェックに幅広く使用可能で,CDEのありがたさがわかるであろう。

 本問題集は福岡県と佐賀県の4つの地域CDE認定委員会の試験委員(付録)に原案を出していただき,筑後佐賀地区の試験委員会で内容を吟味し,編集を重ねて作成したものである。解説は筑後佐賀地区の試験委員会の責任で作成した。合わせて,両県の受講者の正解率を併記し,誤りやすいポイントを示した。2010年度に求められる療養指導のレベルが伝われば幸いである。

2010年2月15日
福岡県・佐賀県糖尿病療養指導士認定制度試験委員会
代表:筑後佐賀地区会長 布井清秀(社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院副院長)
同試験委員会委員長 久富昭孝(元佐賀大学医学部肝臓糖尿病内分泌代謝内科准教授)


【読者対象】

糖尿病療養指導医や糖尿病療養指導士を目指す看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士など。